呉須(ごす)は「酸化焼成」でも使える? 還元焼成との発色比較テスト
「自宅の電気窯(酸化焼成)で呉須を使いたいけれど、どんな色になるの?」
「還元焼成と比べて、どれくらい色が変わるの?」
一般的に、呉須は「還元焼成(ガス窯など)」で鮮やかな青になると言われています。
しかし、種類によっては酸化焼成(電気窯)でも美しい色が出るものや、逆に全く違う色に変化するものがあります。
今回は、深海商店の代表的な呉須8種類を、同じ条件で焼き比べてみました。
あなたの窯に合う「青」を見つける参考にしてください。
【基礎知識】酸化と還元の違い
- 酸化焼成(さんかしょうせい):酸素が十分にある状態で焼くこと。電気窯の標準的な焼き方。
- 還元焼成(かんげんしょうせい):窯の中の酸素を減らして(酸欠状態で)焼くこと。ガス窯などで、金属の化学変化を利用して発色させる焼き方。
実験条件
- 使用土:天草陶石(特上)
- 還元焼成:1250℃(ガス窯・濃度強め)
- 酸化焼成:1230℃(電気窯)
※各画像の上半分は「釉薬なし(呉須のみ)」、下半分は「石灰透明釉」を掛けています。
【完全保存版】8種呉須の発色比較リスト
左が「還元(いつもの染付)」、右が「酸化(電気窯など)」です。
色の変化にご注目ください。
| 還元焼成(Gas / Reduction) | 酸化焼成(Electric / Oxidation) |
|---|---|
| 1. 支那呉須一号(しなごす) 特徴:明るく鮮やかな青。酸化でも比較的青味が残りやすい。 |
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| 2. 唐呉須二号(とうごす) 特徴:深みのある青。酸化だと黒味が強くなる傾向。 |
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| 3. ルリ呉須 特徴:紫がかった鮮烈な青。酸化でも鮮やかさが維持される。 |
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| 4. 古代三号No.3 特徴:渋みのある骨董風の青。酸化だと茶褐色に近くなる。 |
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| 5. 文山呉須(ぶんざんごす) | |
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| 6. 特製トク呉須 | |
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| 7. 海碧(かいへき) 特徴:明るい水色(トルコ青に近い)。酸化還元で大きな差が出にくい。 |
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| 8. 墨呉須(すみごす) 特徴:黒に近い濃い紺色。酸化だとほぼ黒色になる。 |
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まとめ:酸化焼成でも「青」は楽しめる
実験の結果、以下の傾向がわかりました。
- 還元焼成:コバルト本来の「鮮やかな青」や「深みのある藍色」が出やすい。
- 酸化焼成:全体的に「黒味」や「茶色味」が強くなる。ただし、ルリ呉須や海碧のように鮮やかさを保つものもある。
電気窯(酸化焼成)で染付をしたい場合は、「ルリ呉須」「海碧」を選ぶと鮮やかな青を楽しめます。
逆に、渋いアンティーク風の作品を作りたい場合は、酸化で黒くなる「支那呉須」「唐呉須」が面白い表情を作ってくれるでしょう。
















